霞みゆく破片

漫画と映画の感想ブログ。アウトプットすることで覚えておきたい。

アナベル 死霊館の人形

悪魔崇拝者が人形を通して母子を襲う物語

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基本情報

監督:ジョン・R・レオネッティ
脚本:ゲイリー・ドーベルマン / サンライズ・ダンゴ
製作:ピーター・サフラン / ジェームズ・ワン
公開:2015年
時間:98分
前作:死霊館
次作:アナベル 死霊人形の誕生 / ラ・ヨローナ〜泣く女〜

 

あらすじ(ネタバレあり)

第一子誕生を控えたジョンとミア夫妻。
人形好きのミアにプレゼントされたのはアンティークのアナベル人形だった。
ずっと探していたものだったので大喜びで部屋に飾るミア。
しかしその夜隣の家で事件が起こり、様子を見に行った夫が返り血を浴びた。
動揺していたミアも刺され、母子ともに危険な状態に。

犯人は悪魔崇拝のカルト信者カップルで、男性は警官に銃殺されたが
女性はその場でアナベル人形を抱いてダイイングメッセージを残して自害。
何故人形を手に取ったのか、その血で描いた模様は何なのか。

事件後まもなく勝手にコンロに火がついて火事が起き
家が呪われているのだと感じて新居へ越すことにした2人。
しかし荷ほどきすると捨てた筈のアナベル人形が出てきてしまう。
違和感を覚えつつも前を向くために飾ることにしたミア。
しかし、扉が勝手に閉まったりベビーカーが跳ねられる絵を拾ったり
引っ越しても尚、不審なことに気付き始めて怯えるようになる。
神父に相談に行くと悪魔の存在を告げられ
問題は家ではなく人形にあるのだと確信。

悪魔退治に意欲を持ったミアは本屋で調べものをしたり
刑事に事件の詳細を聞いたり我が身と我が子を守ろうとしていた。
旦那の留守中は本屋のエブリンが心の支えとなってくれる。

神父が預かることになった人形は礼拝堂に入る直前で衝撃波が起こり
神父は吹っ飛ばされて重傷を負った。
ジョンが責任を感じながら神父に付き添っている頃
ミアはマンションで悪魔の化身の黒い影に襲われてピンチモードに。
神父のお告げ?で今夜魂が奪われると聞かされるジョン。

この悪魔は直接手を下す強さはなく、同意で差し出される生贄を攫うそう。
赤ちゃんのリアに同意する決断力自体がないので
子のリアを危険にさらして母ミアが自ら犠牲になる流れを誘導する展開。
リアの姿を隠されてパニックになっていたミアは窓辺に立ち
まさに飛び降りようとしていたところにジョンとエブリンが駆けつける。
エブリンが代わりとなって飛び降りるとリアが戻って来て
不幸なハッピーエンド。

最後に母からプレゼントされたというオープニングシーンに繋がり
アナベル人形が店先で買われていく。
今もその人形は心霊研究家の博物館に飾られ
呪いを封じる為に月2で祈られているとテロップが出て
実在する人形だと恐怖を煽りタイトルに納得させるエンディング。

 

感想(ネタバレあり)

伏線が生きている

ミアが最初に襲われた時
母子が危険な状態になったら子供を助けて欲しいとジョンにせがむのが
どちらが大切か迷わないミアの生き様を示していて良かった。
友の為に死ねることは美しい、というフレーズが序盤から出てたのも良い。

人形が美しくない

不気味さは十分だが、アンティークで高値がつく魅力を感じない。
服も安っぽくて可愛くないしサイズ感も微妙。
実在するその人形はラガディ・アンと言って赤毛の素朴な布製らしく
確かにそれはデザインし直した方がいいだろうけど…。
ちなみにラストの店シーンでアナベルの横にラガディ・アンも並んでいる。

可であり不可であり

全体的にそこそこ面白かったけど、イマイチ釈然としなかった。
悪魔は結局なんでリアの命を奪おうとしたのか目的が不明なままだし
クライマックスで出来たことを何故最初からやらなかったのかとか。

追いかけてくるだけで掴んだ腕に傷跡つけても幻覚のように消えるし
結局出来ることは怯えさせるだけ?
もしミアもエブリンも自殺しなかったらエンドレス延長戦?
リアの周囲に本を落とす力があるのに的中しないの逆に凄い。
あれ角で頭打ったら赤ちゃんなら死にそうなのにそれでも殺せない設定…?

個人的には高速移動物に恐怖心が強いので
ミシンは特に目を背けたくなったり、ハラハラするシーンも多かったけど
平和な時間も割とあって悪魔の休息長いな!と思いましたまる。