霞みゆく破片

漫画と映画の感想ブログ。アウトプットすることで覚えておきたい。

アラジン 新たなる冒険

身分違いの男が魔法の力で王女様と結婚する物語

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基本情報

出演: ケヴ・アダムス / ジャン=ポール・ルーヴ / ヴァネッサ・ギード
   ウィリアム・リブヒール / オドレイ・ラミー
監督: アーサー・ベンゼクェン

あらすじ・感想(ネタバレ)

現代フランスの窃盗族彼氏が彼女に職業を伏せて付き合っているクリスマスの日。
不審に思った彼女が彼氏を追うと
デパートでサンタ姿をして子供たちに話を聞かせている姿があった。
そこで話すのが少々オリジナルエピソードを含めたアラジンのお話。
アラジンの実写化映画というよりは
原作アニメを元にした創作実写版のラブコメと言う感じだった。

ただの水を元気になる水だと言ってイカサマ商売していたアラジン。
たまたま街にやってきていた大臣の目に留まり、手下たちと大乱闘の末牢獄へ。
砂漠に放り出されるとどこからともなく老人がやってきて
ランプを探すのを手伝ってくれるなら助けてあげるという。
そのくだりも笑いありくだらなさあり、コメディ感たっぷりの演出。
ランプのある場所は仕掛けだらけの神殿の中で
本来なら俊敏なアクションで罠を解除していきたいところだが
カメに入ってのそのそ歩いて矢を受けながらイテテと歩いていくどんくささ。

おならの音でなんとかランプをゲットするも
既存のアラジンの話を知っている登場人物たちは素直に話を進めない。
ジーニーは人の言うことを聞きたくないとゴネるし
アラジンは3つじゃ足りないから願い事を増やせと我儘を言うしで
交渉に交渉を重ねた末少々願い事の数が増えたところからスタート。

アラジンの目的は王女と結ばれる事。
この王女が美しくて王女らしくてとてもいいのだけど
お付きの次女が大臣の甥(偽物)にメロメロになってしまうわ
少々下ネタが多いわで突っ込み所多し。
アラジンの願いはストレートヘアにしろだの
機嫌を取るために王様の願いを叶えるべく飴玉の出るガチャを出せだの
くだらないことを散々やりながら
最後は割とすんなりとジーニーを自由にしてあげる結末。
然程感動的な流れはない。

というかジーニーの体は青くないし
戦いのシーンが指シルエットで適当に演出されていたりだとか
制作費用を誤魔化してる笑いどころも多かった。
正直に言うとなかなかにショボい。

現代の窃盗族の朗読者と分不相応のアラジンの立場が重なって
話をするのがいたたまれなくなったり
それを受け入れてくれる結末はよかったんだけど
感動物語にするにはちょっと強引で迫力も無くてイマイチだったかな。
あくまでも原作ありき。
ジーニーの魔法の凄さに圧倒されるようなシーンは全然なくて
パレードもHIP-HOP?で現代版のチャラさを演出していた感じだった。

悪くはないけど良作ではなかった。